- 具体性: 情報を具体的に記述しましょう。抽象的な表現ではなく、利用者の状況や問題点を明確に示します。
- 客観性: 主観的な意見ではなく、客観的な観察や評価結果を示します。客観的なデータや検査結果に基づいて記述します。
- 詳細性: 状況や問題点を詳細に記述します。特記事項が不明瞭では、介護計画の策定や適切なサポートの提供が難しくなります
他動運動により目的とする動作の確認ができるかどうかを基準に選択します。
調査対象者が痛みを訴える場合は、動作確認を中止し、危険があると判断される場合も動作確認を行いません。
1群の特記事項書き方例
麻痺の有無
- 右上肢に軽度の麻痺を示し、自発的に挙上できる高さは約〇〇度であり、静止状態を保持することができない。
- 左下肢に中等度の麻痺があり、自発的に挙上できる高さは約〇〇度であり、静止状態を保持することが困難。
- 右下肢には拘縮と共に軽度の麻痺が認められ、自発的に挙上できる高さは約〇〇度であり、静止状態を保持することができない。
- 左上肢は麻痺がなく、自発的に挙上できる高さは約〇〇度であり、静止状態を維持できます。
- 加齢による筋力低下は見られますが、上肢では肩の高さまでの挙上、下肢ではやや水平までの挙上が確認されました。
- 軽度の可動域制限があるが、関節が動く範囲内まで(上肢・下肢)を挙上し、その位置で静止できることが確認されました。自動に関節を動かした場合と他者によって関節を動かした場合で、挙上する角度が同じ場合は「ない」とし、異なる角度であれば「ある」とした。
- 肩関節から(右・左)上肢が欠損しており、確認動作が行えませんでした。
- 加齢による筋力低下が見られるものの、上肢および下肢の挙上動作は確認され、上肢は肩の高さまで、下肢はやや水平まで挙上することができる。
- 脳梗塞の後遺症により左半身に麻痺がありますが、基準として設定されている動作範囲(上肢は肩の高さまで、下肢はやや水平まで、拘縮がある場合は可動域制限のない範囲まで)まで、左半身を挙げた状態を保持できる。
- 上肢および下肢は、基準まで挙げることができないものの、静止した状態での保持は可能でした。(拘縮がある場合は、)可動域制限のない範囲まで挙げることができる。
- 左上肢: 左上肢に軽度の麻痺があります。自発的に挙上できる高さは約30度であり、静止状態を維持することはできない。
- 右上肢: 右上肢には麻痺は認められません。自発的に挙上できる高さは約90度であり、静止状態を維持できる。
- 左下肢: 左下肢にも軽度の麻痺が見られますが、自発的に挙上できる高さは約20度であり、静止状態を維持することは困難。
- 両下肢について、椅子に座った状態で自発的に約8割の高さまで挙げ、その状態を静止できる。
- 調査対象者の体調が悪く、実際に調査を行うことができませんでした。そのため、調査対象者とその家族に、上肢と下肢の麻痺の有無を確認した結果、上肢に関しては問題なく動作を行えることが確認されましたが、両下肢に関しては動作を行うことができないとのことでした。
- 重度の寝たきりであり、意識障害があり、意思疎通ができません。そのため、自分の意志で四肢などを一切動かすことができない。
- 大腿部から下が(右側・左側)欠損しており、確認動作を行うことができない。
- 右上肢に部分的な麻痺が見られます。特に手指の動きに制限があり、物をつかんだり操作する際に支援が必要です。
- 左下肢に軽度の麻痺が認められます。歩行時に左足の地面への安定した着地が難しく、支持具を利用することで安全性を確保しています。
- 円背のため姿勢が前屈しており、正しい姿勢を維持することが難しく、長時間の座位や立位での維持が困難です。
拘縮の有無
- 左肩関節において、軽度の拘縮が認められます。肩関節の可動域は肩関節屈曲時において約90度までで、肩関節伸展時においても同様に制限が見られる。
- 膝を曲げたり伸ばしたりする際に痛みを感じるため動作は確認できなかった。
- 手首の屈曲可動域は約〇〇度までに制限され、伸展時にも同様に制限が見られ日常生活における物の持ち上げや操作が困難になっています。
- 右足首には軽度の拘縮が見られます。足首の内外転可動域は制限されず、しかし屈曲時においては約〇〇度までの制限がありる。
- 左肘の屈曲可動域は約70度までに制限され、伸展時にも同様の制限が見られる。
- 肩関節の可動域は肩関節屈曲時には約〇〇度、伸展時には約〇〇度までの制限がある。
- 膝関節の屈曲時に痛みを伴う制限があり、可動域は約〇〇度までに制限され膝を曲げる際に痛みを感じている。
- 手指の屈曲可動域は約40度までに制限され、伸展時にも同様の制限が見られる。この拘縮により、手指の動きが制限され、日常生活における細かい作業や物の持ち上げなどに影響を受けている。
- 膝が閉じた状態から見て、膝の内側を約10センチメートルしか開くことができなかった。
- 片方の足の外転に制限がある一方で、もう一方の足は外転が可能であり、その結果、25㎝まで広げることができた。
- 他者による支援なしでは右または左の膝を伸ばすことができなかった。しかし、立った状態や寝た状態では、膝が自然に真っすぐに伸びていた。
- 膝関節をほぼ完全に伸ばした状態から、他者によって曲げられた場合でも約70度程度しか曲げることができない。
- 円背のため腕を上げる際に、あごの高さまでしか届かない状態。
- 腰椎や頸椎などの動きの幅が制限されている。
- 両手の指が握り拳のように固縮しており、食事、排泄、着脱などの日常生活動作については完全に介助を必要としています
寝返り(能力)
- 寝返りの際には、通常は両手を使って体を転がすようにして自ら行っている。
- 布団を手で押し付けて横向きになることができます。
- 腰痛のために仰向けのままでは起き上がれず、寝返りができない。また、関節リウマチによる手指の変形があり、自ら体を支えることが難しくなっている。
- 寝返りを行う際に腰痛や関節痛を感じることがあり痛みや不快感が原因で介助されている。
- 側臥位から腹臥位や横向きになる能力があり、きちんとした横向きの姿勢を取らずに左右どちらかに向きを変えることができる。
- 関節リウマチのため、自力での寝返りは時間を要する。
- 下半身に麻痺があるものの、上半身だけならば、何もつかまらずに左右どちらかに向きを変えることができます。
- ベッド縁や柵につかまるまでには、すでに体勢が安定している状態であり、自力での寝返りが可能。
- 調査時にはベッド柵につかまれば自力で寝返りができましたが、家族の話によれば、週に1回程度めまいがひどくなり、寝返りができない日があることがある。
- ベッドの右側に身体を寄せて右手でベッドの縁につかまり、身体を引き寄せて向きを変えることができる。
- 自身の膝の裏や寝巻などにつかまれば寝返りができ、腰は完全に回転しませんが、ベッド柵につかまれば寝返りが可能です。
- 介助なしでは自力での寝返りができません。
- 円背のため、側臥位で寝ており、向きを変える際には一度肘をついて起き上がり、左右に向きを変えられる。
起き上がり(能力)
- 普段はベッドの柵につかまって起き上がる習慣がありますが、柵につかまらずとも起き上がることができる。
- 和式の寝具を使用しており、軽く手や肘をついて難なく起き上がることができる。
- 腰痛のために仰向けのままでは起き上がれず、常に一旦うつ伏せになり、両手をついて腕に加重してから起き上がれる。
- 常に電動ベッドを自分で操作しており、上体を起こしていますが、ギャッチアップ機能のないベッドでは起き上がることができない。
- 調査時は柵につかまって自分で起き上がることができましたが、日常生活では倦怠感が強く、自立できないことが多い状態。(頻度は週に〇回程度)
- 常時、ギャッチアップの状態で寝ており、その状態であれば柵につかまって起き上がることができますが、頭部を下げた状態では何かにつかまっても起き上がることができない。
- 習慣的にベッドの柵につかまりながら自力で起き起きていますが、声掛けにより柵につかまらなくても起き上がることができる。
- 和式の寝具を使用しており、軽く手や肘をついてスムーズに起き上がることができる。
- 調査時は腰痛のため、仰向けのままでは起き上がれない。通常は、一旦うつ伏せになってから両手を使って起き上がれるとのこと。
- 関節リウマチによる手指の変形があり、物につかまることができない。そのため、肘や手首で布団に加重をかけて起き上がる。
- 電動ベッドを自分で操作し、常に上体を起こしている。ただし、ギャッチアップ機能のないベッドでは自力で起き上がることができない。
- 調査時には柵につかまって自力で起き上がることができたが、日常生活では倦怠感が強く、自立できないことが多い状態とのこと。(頻度は週に〇回程度)
- ベッドのギャッチアップ機能がある場合、その状態であれば柵につかまりながら起き上がることができる。ただし、頭部を下げた状態では、ギャッチアップの状態であっても何かにつかまっても起き上がることができない。
- 起き上がりの際には、痛みの状況によっては介助者が一部介助を行ってる。(頻度は週に〇回程度)
座位保持(能力)
- 座位保持能力があります。安定した姿勢を維持し、長時間座っていることができる。
- 座位保持時に姿勢を安定させることができる。姿勢の崩れがなく、バランスを保つことができる。
- 座位保持能力に時間的な制限があり、約30分程度の座位保持後には休憩を挟む必要がある。
- 椅子に座っている間は支援なしで姿勢を維持できる。
- 座位保持に若干の支援が必要であり、特に〇〇分以上座っていると姿勢が崩れる傾向が見られる。
- 常に背もたれのある椅子や手すりが必要。
- 頻繁に転倒の危険があり座椅子やクッションを利用して適切な姿勢を保つ必要がある。
- 座位保持中に姿勢を維持するために手すりやテーブルにしがみつくことがある。
- 利用者は座位保持能力が十分にある。
- 疲れやすく、姿勢が崩れるとすぐに支援を求める。特に〇〇分以上の座位には定期的な休憩が必要。
- 姿勢を維持するために手すりや壁などの物に頼りますが〇〇分程度なら座位が保持できる。
- 日常的に背もたれのある椅子に座っていますが、食事の際など約〇〇分間は背もたれを支えずに座位を保持できる。
- 坐面を自分の手で支えていれば約〇〇分間の座位を保持できる。
- 円背のため、膝に手をつき座位を保持することができる。
- 大腿部の裏側に手を差し入れて太ももを掴むようにして、上体が後ろに傾かないように座位を保持している。
- 介護者の手で支えていないと座位が保持できない。
- 座位を保つ際、約〇〇分で左右に上体を崩すことがありますが、クッションなどを利用して支えれば約〇〇分間の保持が可能。
- 認知症状のため、じっと座っていることができないため、車いすや食卓の椅子に座位保持用の固定ベルトを使用している。
- 電動ベッドのギャッチアップをしても約〇〇度しか上げられず、常に仰臥位です。
- 〇〇(疾病)により医師に座位になることを禁止されている。
立位保持(能力)
- 〇分の立位保持は可能だがそれ以上の維持が困難であり、立位保持中にバランスを崩しやすい。
- 立位保持中に前屈や側屈が見られます。適切な姿勢の維持が難しい。
- 立位保持に支援具(歩行器、杖)が必要。
- 立位保持に不安や不安定感を感じ介護者に依存するため立位保持の確認ができなかった。
- テーブルや椅子の肘掛けなどにしっかりと身体を支えて、約10秒間立っていることができた。
- 極度の円背のため、対象者は自分の両膝に手を置いて二つ折れの状態でしか立つことができない。
- 対象者が介護者の手で支えられれば立位保持が可能。
歩行(能力)
- 歩行中に前かがみの姿勢をとり、背骨のカーブが目立ち姿勢の安定性に欠けている。
- 歩行中には小刻みな足取りで進み、時折停止しながら歩いている。
- 屋内なら壁に手をかけながら〇m歩くことができる。
- 歩行中には周囲の物に手をかけ、その力を頼りに姿勢を保持している。
- 腰痛や関節リウマチの症状もあり歩行時の痛みや不安定感を引き起こしているため支援なしでは歩行していない。
- 約〇mの距離なら手すりをつかまずに歩ける。
- 屋内では家具などにつかまりながら歩行するが、屋外では杖などを使わずに連続して〇m歩ける。
- 腰が曲がっているため、両手を膝につきながら歩行している。
- 一方の手に杖を持ち、もう一方の腕を介護者が支えると歩行できる。
- 日常的に歩行はしていないがリハビリの歩行訓練では平行棒の間を〇m歩く。
立ち上がり(能力)
- 自力での立ち上がりが困難であり、常に介助者の支援を必要としている。
- 歩行器を使用して立ち上がる際に安定性を確保している。
- 関節リウマチにより立ち上がりが困難で、座位からの立ち上がりに介助者の支援がなければ立ち上がれない。
- 普段は椅子の座面に手を軽くつきながら立ち上がりますが、体重をかけているわけではない。
- ベッドや椅子がない状況でも、畳からでも手をついて立ち上がることができる。
- トイレの便座からも手すりなどにつかまらずに立ち上がることができる。
- ベッドが低く手すりがない場合には立ち上がることができない。
- 普段利用している食堂の椅子からは手をついて立ち上がることができる。
- ベッドサイドに取り付けられたサイドバーにつかまれば自分で立ち上がることができる。
- 円背のために立ち上がる際に膝に手を押し当てる必要がありる。
- ベッド柵や肘掛けにつかまっても立ち上がることができないため、介護者が引っ張り上げるようにして立たせている。
- 立ち上がり機能付きの昇降座椅子を使用しないと、立ち上がることができない。
片足での立位(能力)
- 外出時には杖を使わずに安定して歩行していますが、「怖くてできない」との理由で片足を1秒間程度上げることができない。
- 調査時には家具などの支えが必要でしたが、手すりなどの支えを使わずに安定して歩行しているため、「できる」と判断した。
- 歩行中はすり足で不安定であり、段差を跨ぐ際などには手すりの支えが必要。
- 浴槽の出入りや階段の上り下りでは家族が身体を支えている。
- 両足での立位も不安定であり、片足を上げる指示も通じないため、バランスが悪いことが確認され、「できない」を選択した。
洗身(介助の方法)
- 毎週2回の入浴時には、家族が浴室内で見守りを行っている。洗身自体は本人が自立して行っていますが、転倒の危険があるため、家族の見守りが必要。
- 認知症のため、洗い方がわからず、介助者が浴室内で声かけ指示を行い、入浴をサポートしている。
- 腰痛のため屈めず背中や足先は思うように洗えない。介助者がいないため介助は受けていないが、適切に洗えていない状況であるため、「一部介助」とした。
- 介助の拒否があり、週に1回は一人で行っているが、洗身できておらず不適切な状況。指示しても本人ができないため、全介助が必要。
- 視力障害があるため、本人が洗った後、家族が全身を洗い直す必要がある。
- 医師から入浴を禁止されており、家族が毎日清拭を行っている。
- 自宅で週に2回入浴するが、浴槽に浸かるだけで身体は洗っていない。
- 調査前の1週間は入浴もシャワー浴もしておらず、洗身行為がない。
つめ切り(介助の方法)
- 一般的な爪切り道具では、自力での使用が難しい状況であるものの、特別な自助具を利用し、自分で爪を切っている。また、爪を整えるために爪やすりも使用している。介助者はおらず、自立して行動している。
- 家族が爪切りの準備をし、切った爪を捨てている。
- 調査時には手は十分に処理されているものの、足の爪は巻きつめになっており、自分で上手く切ることが難しい状態。したがって、足の爪切りには介助が必要と判断した。
- 介助は行われていませんが、足の爪が深爪になっていることが報告されている。したがって、足の爪切りには介助が必要。
- 四肢の全指が切断されていますが、切断面は清拭されています。このため、爪切りの代替として、同様の処置が行われていると評価した。
視力(能力)
- 遠近両用メガネを使用しており、日常的に新聞を読むことができる。
- 右眼は十分に見えるが、左眼には白濁があり、視界が制限されている。
- 若い頃から左眼が見えない状態であり、日常生活に支障はばかったのでこの状態を「普通」とした。
- 新聞などの文字を読む際には老眼鏡(ルーペ)を使用し、通常通りに読める。
- 認知症のため確認できなかったが、デイサービスで机の上の小さな物をつまんでいることがあるとのこと。
- 意思の疎通が難しく、視力確認表での確認はできなかった。
- 職員からの聞き取りによると、目の前の物体から1メートル離れた程度では見えるとのこと。
聴力(能力)
- 通常の会話では問題ないが、電話でのコミュニケーションが取りにくい。
- 調査中に何度か聞き返す必要があったため、声を大きめにした。
- 補聴器を使用していたが、耳元で大きな声でないと聞こえなかった。
- 認知症のため意思疎通が難しく、会話が通じないが、耳元で大きな音を立てると身振りなどで何とか聞こえる様子が見られる。
- 補聴器を使用していたが、ほとんど聞き取れず、筆談が必要であった。
- 大きな声での呼びかけに反応せず、確認ができない。
- 意思疎通ができず、寝たきりの状態であるため、確認が不可能であった。
2群の特記事項書き方例
移乗(介助の方法)
- 一人で歩くことにより、移乗の必要がない。ただし、座る際に転倒する危険性があるため、家族の見守りが必須。
- 単独生活ではベッドからポータブルトイレへの移乗を行っているものの、転倒を繰り返し、状況は不適切であると思われる。
- 移乗が常に不可能ではないというヘルパーからの意見もあり、見守りなどの介助選択を行った。
- 車椅子への移乗時には、介助者が体を支えている。
- 介護者が手を引いて移動を支援しており、自力での立ち上がりが困難な際には、座る、再座する動作に支援が必要である。移乗を想定した際、体を支える介助が適切であると判断された。
- 車椅子への移乗時には、介護者が体を抱えて支援する。
- 寝たきりの状態で、車椅子への移乗が行われておらず、臀部の動かし方などの介助が行われている。
移動(介助の方法)
- 自宅では杖を使って単独で移動しているが、週1回の外出時には家族が車椅子を押している。
- 居室内のトイレへの移動は通常単独で行っているが、食堂への3回/日の移動や週2回の浴室への移動は職員が介助している。このような頻繁な状況から、「介助されていない」を選択した。外出時は車椅子を使用。
- 認知症により目的地が不明であるため、介助者が声掛けして誘導している。外出時も杖の使用はなく、家族が同行している。
- 車椅子を自ら操作しているが、廊下と居室の間の段差が越えられず、介護者が途中から車椅子を押して移動する。朝はめまいがあるため、介護者が最初から車椅子を押す。
- 自宅では通常型車椅子での介助が行われており、「全介助」を選択。外出時(週4回)は、電動車椅子を使用しており、自力で介助なしで行動している。
- 重度の寝たきり状態で移動の機会がなく、「全介助」を選択した。
えん下(能力)
- 汁物を飲む際に時々むせるが、通常は問題なく飲み込んでいる。
- 食事時のむせ込みを避けるためにトロミ食にし、妻が見守りをしている。トロミ食にすることでむせ込みが減少した。
- 食事時に頻繁にむせることがあり、スムーズに飲み込めず誤嚥のリスクがあるため、常に誰かが傍らにいる必要がある。
- 重度の認知症でミキサー食を少量ずつ食べさせ、一口ずつ「飲み込んで」と指示しているが、それでも吐き出してしまい、スムーズに飲み込めない。経管栄養を避けるため、1回の食事に1時間以上かけて見守りながら食べさせている。
- トロミ食でも頻繁にむせがあり、毎食咳き込んで止まらないため、自然に飲み込めているとは言えない。
- 食事のたびに何度もひどくむせ込み、誤嚥の心配がある。独居で介助者はいないが、むせたときに背中をたたくなどの介助が必要。
食事摂取(介助の方法)
- 胃ろうが造設されており、3食を口から摂取することはないが、リハビリ訓練として看護師が数口食べさせて様子を見ている。
- 経管栄養を行っており、口の乾燥を防ぐために少量の水分をスプーンで介助している。
- 口からの摂取はなく、中心静脈栄養が行われている。
- 通常は介助なしで食事をしているが、朝食の最初の数口は介助者が口まで運んでいる。
- 摂食動作は可能だが、食物を無理に口に詰めてチアノーゼを起こしたことがあり、常に介助者が見守りしながら声掛けをしている。
- 目の前のものしか食べないため、介護者が皿の置き換えや声掛けを行っている。
- 自身で食べるが、妻が食卓でおかずを細かくする介助を行っている。
- 右目がほとんど見えないため、家族が食べやすくするために皿の中の食物を集めたりしている。
- 現在、絶食状態で経口摂取がまったくなく、点滴(中心静脈栄養)のみ行われている。自身では一口しか食べられず、残りはすべて妻が食べさせている。
排尿(介助の方法)
- 人工透析を受けており、尿の排出が全くない状態です。紙製のパンツやパッドを使用しており、日中は6回、夜間は2回トイレを使います。自立して行動はしていますが、週に2回程度の失禁があり、その際は妻がパッドの交換を担当します。「介助不要」と判断した。
- 尿カテーテルを利用しており、準備から後片付けまで自分で行っています。布製のパンツを使用し、日中6回、夜間1回トイレを利用します。失禁はありませんが、週に2回程度トイレ周辺を汚してしまい、妻が清掃を行っている。
- 布製パンツを使用し、日中は7回トイレで排泄し、夜間は1回ポータブルトイレを使用します。ポータブルトイレの後処理は妻が担当している。
- 排尿に関しては介助は受けていませんが、トイレへのタイミングが掴めず、毎回介護者が声をかけている。
- 紙製パンツやパッドを使用し、1日7回トイレを使用しますが、ほぼ毎回尿漏れがあり、自分からはパッド交換を行わず、介助者が声をかけている。
- 独居で、1日6回自力でトイレを使用していますが、パンツの上げ下げが不十分なことが多く、声かけで対応しています。
- リハビリパンツとパッドを使用し、1日6回、夜間1回トイレを使用しますが、床に尿が飛び散ることが多く、家族が毎日掃除をしている。
- リハビリパンツとパッドを使用し、介護者が1日6回、夜間1回トイレへ連れて行き介護者が全ての行為を担当し、本人は排尿のみを行っている。
排便(介助の方法)
- 人工肛門を造設しており、ストーマ袋の準備、交換、後片付けは自分で行っている。
- 通常は2日に1回、トイレへの移動以外は介助無しで行動している。1週間排便がない場合は下剤を使用し、ポータブルトイレを使用する。
- トイレへの移動は介助がありますが、排便行為自体は介助なしです。
- 認知症のため、トイレのタイミングが掴めず、定期的に介護者が声をかけている。
- 排便行為から後片付けまでを自分で行っていますが、転倒予防のため家族が見守っている。
- 独居で、自分でトイレで排便しているとのことですが、調査時にはズボンに便が付いていることが確認されました。「一部介助」が適切と判断した。
- 人工肛門ではストーマ袋の準備、清掃は介護者が行っていますが、交換は一人で可能です。
- 排便行為は週1回看護師が介助している。
- 車椅子でトイレまで移動し、介助によって便座へ移乗し、排便後の処理も介助を受けている。
口腔清潔(介助の方法)
- 自分の歯も入れ歯も持たず、食事後はうがいやお茶飲みで済ませているが、衛生的に問題はない。
- 介護者の促しにより、本人は歯磨きを自ら行うことができる。
- 歯磨きを拒否し、全く行っていないが、介護者が適切に準備し声をかければ、本人も自ら歯磨きをすることが可能と思われ、「一部介助」を選ぶ。
- 入れ歯は自分で取り外すが、清掃は介護者が行う。
- 本人が歯磨きをするものの、磨き残しを介護者が補う。うがいは本人が自ら行う。
- 自宅では歯磨きをしないが、デイサービスでは職員の促しと準備により行う。
- 介護者が歯磨きし、うがいの準備をし、本人はうがいと吐き出すだけを行う。
洗顔(介助の方法)
- 自宅では顔を洗わないが、デイサービスでは週に一度、入浴時に自分で洗顔する。(問題なし)
- 介護者が蒸しタオルを準備し、本人が拭く。
- 介護者が蒸しタオルを渡し、本人が拭くが、目やに等は落ちず、介護者が不十分な箇所を拭く。
- 洗顔は可能だが、袖を濡らすことがあるため、家族が確認している。
- 介護者が蒸しタオルを渡すと本人は拭くが、不十分で介護者がやり直す。
- 指示なしでは自分で顔を拭けるが、介護職員が蒸しタオルでの介助を行う。
整髪(介助の方法)
- 介護者がブラシを渡し、本人が自ら髪を梳く。
- 髪がなく、整髪をしていない。入浴後、介護職員が頭を拭く。
- 本人がブラシで梳くが、不十分で介護者が全面的に整える。
上衣の着脱(介助の方法)
- 普通の服の着脱は難しいが、着脱しやすい服であれば自力で可能。
- 季節に合った服の準備はできないが、家族が準備すれば着られる。
- 服の着脱は自力で可能だが、順番が分からず介護者が声かけして手渡す。
- 自分で着脱するが、整えるために介護者が介入することがある。
ズボン等の着脱(介助の方法)
- 通常、ズボンは履かず、パンツの着脱で評価。トイレや入浴時の介助はない。
- 介護者が着脱を手助けする際には、「全介助」を選んでいる。
外出頻度(有無)
- 通院は月1回家族の車で、買い物は週2回一人でバスを利用。
- 通院は2ヶ月に1回電車を使い、10日前に通院した。それ以外の外出はない。
- 毎日30分以上庭の花壇を手入れしているが、外出はない。
- 10日前に転倒し右足首を骨折、その後外出していない。
- 骨折前は週3回一人で買い物に行っていた。
- 認知症で毎日徘徊しており、家族は目を離せない。徘徊以外での外出はない。
3群の特記事項書き方例
意思の伝達(能力)
常に意思疎通が可能である。
失語症であり、書くこともできないが、身振りで意思をしっかりと伝えることが確認された。
認知症では伝える内容に誤りはあるものの、伝えたいことは伝えられる。
自発的に訴え出ることは少ないが、尋ねられると伝えることができる。
介護をする家族などに対しては、意思疎通は可能であるが、その内容や状況によって伝えられる時とそうでない時がある。
痛みや空腹は伝えることができるが、細かい感情については伝えることが難しい。
手話により特定の相手には伝えることができるが、その人がいない時は伝えられない。
通常は伝えられないが、特定の事柄や人に対しては時折伝えることができる。
認知症の場合、「痛い」「お腹が空いた」など限られた内容だけを伝えられる。
呼びかけに対しては手を握り返したり笑顔を見せることはあるが、言葉では伝えられない。
排尿や排便時には特定の声を出したり、手で払いのける動作をすることで家族に理解されるが、それ以外では伝えられない。
何かを訴えようとするが、明瞭な言葉ではなく、意思を理解するのは困難である。 重度の認知症では反応が全くなく、伝えることができない
日課の理解(能力)
調査時には回答できないが、日常の大まかなスケジュールは理解していると配偶者からの報告がある。
デイサービスの曜日には答えられなかったが、起床、就寝、食事の時間などについては概ね正確に答えられた。
調査時には回答できたが、普段は理解していないことが多いとの報告がある。
生年月日を言う(能力)
生年月日は正確に答えたが、年齢については答えられなかった。
実際の生年月日と3日のずれがあり、年齢については答えられなかった。
生年月日については答えられず、数え年齢のみを答えた。
83歳と答えたが、実際は81歳だった。生年月日については答えられなかった。
月日については答えたが、生まれ年と年齢については答えられなかった。
調査時には正確に答えたが、普段は聞いても答えられないことが多い。
短期記憶(能力)
調査直前には「テレビで野球を見ていた」と具体的に正確に答えることができた。
直前の行動については答えられなかったが、3点確認を行うと正確に答えられなかったが、普段は覚えていることが多いと報告された。
調査直前の行動については正確に答えたが、普段は直前のことを忘れがちであると家族からの報告がある。直前の行動について問うと答えられなかったが、3点確認を行ったところ、正確に答えたが、普段は忘れることが多いとの報告がある。
自分の名前を言う(能力)
旧姓を明かすことはできた。
失語症にもかかわらず、名前を呼ばれた際にうなずきなどの身体言語で自己を認識していることを示せた。
認知症があっても、自分の名前には反応を示し、理解していることが伺えた。
名前を述べることはできなかったが、姓を伝えることは可能だった。
調査では正確な回答をしたものの、普段は質問に答えることが難しいことが多い。
調査での回答はなかったものの、普段は理解していると家族は語る。
季節の理解(能力)
現在の季節には正確に答えたが、日付は述べられなかった。季節については理解していると家族が説明する。
調査当日には日付に正確に答えたが、季節を述べることはできなかった。
場所の理解(能力)
施設や病院の違いは理解していないが、自宅ではないことは明確にわかっている。
施設にいることは認識しているが、その名前は述べられなかった。
自宅ではないことはわかるが、具体的にどこにいるのかは分からず適切に回答できなかった。
調査では「自宅」と正確に答えたが、普段は「家に帰りたい」と訴え、自宅であることを理解できない。
徘徊(有無)
3週間前までは、夕方になると廊下を歩き回る行動が見られたが、薬を服用してからはそのような行動は見られなくなった。
入院中は廊下を歩き回ることがあったが、退院後はそのような行動はない。
月に数回、昼夜問わずにフロアを歩き回り、職員が探し回ることがある。
娘がいないことを理解していながらも、毎日娘を探し回っている。
ベッド上を這い回ることはあるが、部屋の中を這って移動することはない。
夜中でも整骨院に行くと言い出し、家を出て行くことが週に3回ある。
入院中に病室から出て戻れなくなることがあったが、退院後はそういうことはない。
外出して戻れない(有無)
2ヶ月前には散歩に出て帰宅できず、近所の人に助けられたが、最近1ヶ月はそのようなことはない。
過去に施設内で迷子になることが何度もあったが、現在は職員が常に見守っているため迷子になることはない。
施設で自室から出て戻れなくなり、職員が連れ戻すことが週に3回は発生する。
4群の特記事項書き方例
被害的(有無)
- 「財布が見つからない」と頻繁に述べるが、それを被害だとは主張しない。
- 毎日、「娘が私に食事を提供してくれない」と不満を言い、これが娘の精神的負担になっている。
- 食事に毒が混入していると主張し、週に1、2回食事を断ることがある。
- 「誰かにお金を盗まれた」と週に一度感じ、そのたびに家族は一緒にそれを探すことになる。
作話(有無)
- 「保険証を娘に預けた」と言うが、実際にはそのようなことはない。
- 月に2回、「亡くなった人が訪ねてきた」という現実と異なることを言う。
- 汚れたオムツを隠していることが明らかになると、「誰かが赤ちゃんのオムツを捨てている」と述べて言い訳する。これは月に2、3回起こる。
- 家族が帰宅すると、「〇〇さんが訪ねてきた」「集金人が来た」などの事実と異なる報告をする。家族はそのたびにこれを確認し、これが手間になっている。
- 「家事は全て自分が行っている」と実際ではないことを週に2回は近隣住民に話す。
- 「嫁は私に食事を与えてくれない」と実際とは異なることを毎日近所の人に言う。
- 「長男が暴力を振るう」と実際とは異なることを別居している長女に週に1回電話で伝える。
感情が不安定(有無)
- 昔から涙もろく、過去の話をするとすぐに涙を流すが、家族は慣れており、軽く慰めるにとどめている。
- テレビで悲しいニュースを見たとき、悲観的になったり、不安を訴えたりするが、状況や目的を考慮すると不適切な行動ではない。
- 感情の不安定さ、不定愁訴、不眠症により、現在薬を服用中。
昼夜逆転(有無)
- 知人が亡くなったなどの悲しいニュースを聞くと、異常なほどに泣き続け、落ち着かなくなる(月に1回程度)。
- 家族の話になると突然泣き出し、「迷惑をかけているから死にたい」と言う。毎日、職員が落ち着くまでそばにいる。
- 夜間頻尿で、夜中に2、3回起きることがあるが、昼夜逆転の生活をしているわけではない。
- 昼夜問わず、よく眠気に襲われ、起こしてもなかなか起きない。夜間の活動はない。
- 毎晩3、4回目が覚めるが、昼寝はしない。
- 2週間に1回、受診した日は夜通し眠れずに大声を出す。家族が手を握ると安心する。
- 夜中にタンスを開けて預金通帳を探し始めるので(週2回)、家族は本人が寝付くまで付き添う。
- 週に2、3回、夜中に起きて雨戸を開け「早く起きろ」と家族を起こす。家族は夜中であることを説明し、寝かせる手助けをする。
同じ話をする(有無)
- 家族によると、彼らは昔から同じような話を繰り返すことがしばしばあったが、それはその時々の状況や目的を考えると、不適切な行動とは言えない。
- 納得するまで同じ質問を何度も繰り返すことがあり、月に2、3回の頻度で発生する。
- わずか数分前の会話を忘れてしまい、毎日のように同じことを何度も話すため、家族はストレスを感じている。
大声を出す(有無)
- 難聴の影響で、会話の際に声を大にすることが習慣となっており、月に2、3回の大声での怒鳴りが家族を不快にさせる。
- 物事が自分の思い通りに進まない時には大声を上げることがあり、週に2、3回発生するため、介護者はその都度なだめる。
介護抵抗(有無)
- 夜間の尿失禁があり、家族は就寝前にトイレに行くよう促すが、結局尿失禁は週に1回程度発生する。
- 入浴時には毎回「嫌だ、入らない」と拒否するが、職員は説得しつつ浴室に連れて行くと、洗い始めると大人しくなる。これは言葉による拒否であり、行動での抵抗ではない。
- ベッドから車椅子への移動時、月に2、3回、ベッドにしがみついて手を離さない。
- 意識障害があり、意思疎通が難しいが、オムツ交換時には反射的に陰部に手を持っていくため、介助には2人が必要となる。
- 尿失禁は頻繁にあり、職員が介助しようとすると大声で怒鳴るため、介助が困難になることがほぼ毎日ある。
落ち着きなし(有無)
- 施設での生活では、毎日のように「家に帰りたい」と言うが、特に不安定というわけではない。
- 家にいると思い込みながらも「家に帰りたい」と言い、衣類を整理するなどして落ち着かなくなることが月に1回あるため、家族は説得に苦労している。
- 老人保健施設に入所しているが、「息子に電話して家に帰る」と言っては落ち着かなくなる。
一人で出たがる(有無)
- 外に出たいと言っては聞かず、日に何度も玄関に行ってしまうため、外出を防ぐために鍵を二重にしている。
- 施設の出口を探してウロウロするため、出口に観葉植物を置いて出られないようにしている。
- 鍵をかけ忘れると、一人で外に出てしまい、月に1回程度、警察に保護されることがある。
- 毎日のように施設の入り口まで行き、タクシーを呼ぶように事務員に頼むが、説明には時間がかかる。
収集癖(有無)
- 昔から不要な箱や新聞紙を捨てずに取っておく習慣があるが、環境に合わないわけではない。
- ゴミ置き場から色々な物を持ち帰り、部屋は不要な物で溢れているが、最近2か月以上外出していないため、物は増えていない。
- 同居家族の部屋から衣類などを持ち出し、自分のタンスにしまうことが月に1、2回ある。
- 食事中にスプーンや湯のみなどをポケットやズボンの中に入れるため、職員はその都度確認する必要がある。
物や衣類を壊す(有無)
- かつては服についているボタンを引きちぎることがあったが、ファスナー式に変更してからそのようなことはなくなった。
- 不要なものを投げつける行動を月に1回程度行うため、家族は掃除などに追われている。
- 月に3回、食事中に器を床に叩きつけることがあり、掃除が大変になるが、器が樹脂製で壊れないため助かっている。
- 週に2、3回、使用している紙パンツを破ることがある。
ひどい物忘れ(有無)
- 時々財布を置いた場所を忘れるが、それは年齢相応の忘れ物で、生活に大きな影響はない。
- 日常的に数分前の出来事も忘れがちだが、それによる特別な手間はかかっていない。
- 寝たきりで認知症を患っており、意思疎通がまったくできない状態だ。
- 薬の飲み忘れが頻繁にあったが、家族が準備し手渡すようになったため、飲み忘れはなくなった。
- 電話の伝言を忘れることが月に1回程度あるが、これは単純な忘れ物であるため気にしていない。
- 食事をした記憶がなくても、食事を繰り返し求めることはない。
- 月に1、2回、家族を見て「知らない人」と言い、「家に帰る」と言って家族を困らせることがあるため、自分の家であることを説明する必要がある。
- 火の使用を禁じているが、自らが調理できると考えており、月に2、3回ガスをつけっぱなしにして鍋を焦がすことがある。家族は注意しているが、目を離すと火を使ってしまう。
- 財布を置いた場所を忘れ、毎日のように家族と一緒に探し回ることがある。
- 認知症により日常の動作を忘れがちで、介護者の声かけや指示が常に必要であり、介護に手間がかかっている。
独り言、独り笑い(有無)
- 家族によると、昔から独り言を言う癖がある。
- 何かを見ているかのように、「あっちへ行け」と言うことが月に1回程度ある。
- 認知症で自分の世界にいることが多く、たびたび話題が変わるため、家族は本人が何を言いたいのか理解できないことが多い。
自分勝手に行動する(有無)
- 若い時から自己中心的な行動が目立つ。
- 食事や入浴を嫌がり、別のことをしようとすることが月に2、3回ある。
- 入院しているが、週に2回はチューブや点滴を自ら抜去することがある。
- 深夜に「買い物に行こう」と言い、説得されるまで納得しないことが週に2、3回ある。近くに開いている店はないが、靴を履くまで納得しない。
話がまとまらない(有無)
- 妻によると、昔から話が下手で、話の内容が伝わりにくいことが多い。
- ほとんど言葉を話せず、会話が成立しない。
- 月に2、3回幻覚が見えて興奮し、質問に対して全く関係ない話をすることがある。
5群の特記事項書き方例
薬の内服(介助の方法)
- 自己管理をしており、週に2回程度薬の服用を忘れることがあり、その際、家族が注意を促しているが、これは「介助していない」と判断される状況。
- 手指に障害があるものの、薬局であらかじめ処方薬が分包されているため、薬の取り出しに関する介助はない。
- 自身の判断で薬の服用を止めることがあり、重要な薬は摂取しているため、大きな問題は発生していない。
- 寝たきり状態であるが、家族が薬を提供し、飲む準備を手伝う限りにおいては、嚥下するための見守りのみ。
- 薬の服用を忘れることが多く、血圧管理が不十分であることから、医師による注意を受け、介護が不足していると評価されている。
- 食事摂取に問題はないが、薬の服用タイミングでの指示が必要だったため、「一部介助」と評価された。
- 過去には、服薬量が不明で家族の指示に頼っていたため、「一部介助」が適切だった。
- 胃ろうがあり、薬は直接注入されており、水の準備や薬の摂取は家族が手伝っているが、水分摂取は本人が自ら行っている。
金銭管理(介助の方法)
- 深刻な寝たきり状態にも関わらず、金融に関する取引は家族に依存しながらも、自身の経済状況には精通しており、主導で管理を行っている。
- 自身の財布の中身は自分で気をつけているが、実際には毎月10万円を息子の妻に生活費として渡している。時には計算ミスや現金の置き場所を忘れることがあり、このため「部分的な支援」が必要と感じている。
- 認知機能に問題がある中でも、慣れ親しんだ店なら小さな買い物は可能だが、使用した金額は記憶に残らないため、日々の支出は家族が面倒を見ている。
- 大きな金額の管理は後見人が担当しており、本人の要望に応じて2~3万円を渡しているものの、認知症により紙幣の区別や計算ができない状態である。
- 家族は金銭管理を全般に行っており、本人は小銭を持っている限りで収支の把握はしていないし、使用する機会もほとんどない。
- 入院している間は、家族が金銭管理を全面的に引き受けており、収支の把握は一切していない。
- 通所サービス利用時には、必要な金額を家族が準備し、本人は金の出し入れのみを行うが、認知症のため、計算は難しい。
日常意思決定(能力)
- ケアプランの策定においては、長男が一緒にいて相談に乗るが、その支援がなくても決められないわけではない。
- 昼間は一人で過ごしており、電話や訪問者への応対も可能で、「自分でできる」ことを優先する。
- 日常生活における慣れ親しんだ選択は自らできるものの、ケアプランのようなことは家族と相談して決めている。自分一人での判断が難しく、家族が決定している状況である。
- 食べ物や飲み物の選択など、簡単な二択は可能である。
- 自分自身での意思決定には難しさがあるが、行うか行わないか程度の決断はできる。
- 時折、渡された服に不満を示すことがあるが、日常的に服を選ぶことについてはほとんど自らの意思で決定しない。
- 重度の認知症により自分で判断することができず、家族が代わりに意思決定を行っている。
- 寝たきり状態で自分から話すことも、意思を示すこともできない。
集団への不適応(有無)
- 寝たきり状態でデイサービスなどの集団活動に参加していない。
- 自分一人の時間を好むと家族は語っており、他人との会話もあまり望まない模様だが、これは全く不自然ではない様子だ。
- デイサービスでは時折、他の参加者に対して無理由に暴力を振るい、スタッフが間に入って落ち着かせることがある。
- レクリエーション活動中に声を荒らげたり、許可なく立ち去るなど、週に2度特別な配慮を必要としている。
買い物(介助の方法)
- 自宅での行動については、週に一度の宅配サービス利用や、独自での買い物が3度、また家族による重い買い物の支援もある。
- 同じ商品の繰り返し購入や不要なものを買うため、購入物に関する助言が望まれる
- 買い物は家族からのメモやヘルパーを介して行われている。
- 近くに住む長女が買い物を担い、本人のリクエストに基づく場合も、多くは長女の判断に委ねられている。
- 近所のコンビニで菓子パンなどを自分で買うことが週に1回あるが、日々の食材などは家族が一括購入されているため、頻度から「全介助」を選択した。
- 施設生活では食材購入が施設側で行われており、個人での買い物は週一度であり、食事は施設提供のものを主に利用している。
簡単な調理(介助の方法)
- 一人暮らしで、三食を外食で済ませている方がいます。健康上の問題はなく、家に電子レンジがなく、面倒くさいという理由で、自力で食事の準備をしていない。
- 経管栄養が必要なため、調理に関しての支援は受けていません。流動食は室温で提供されている。
- ごはんは家族が毎日炊いており、温める作業は本人が1日3回電子レンジで行っているため、介護支援を「受けていない」とにした。
- 家族の指示があれば、電子レンジを使用して温めたり、声かけでレトルト食品の調理も可能。
- 家族が副菜を準備するので、電子レンジは使用しておらず、炊飯に関しては、本人が米を洗い、水加減を家族が調整しスイッチを押している。
- レトルト食品を購入し、物を運べないので食品を電子レンジに入れるのは家族が担当し、本人は操作をして温め、家族が取り出している。
- 通常、家族が三食を準備していますが、体調が良い時は自分で炊飯することもあり(月に2回程度)、これにより「全介助」とした。
- 手指にリウマチがあり、自分で炊飯や調理が難しいため、「全介助」を選択した。
- 電子レンジの使用が理解できず、持ち帰りの弁当を冷たい状態で食べていることが適切でない状態と判断した。
- 炊飯は毎日家族が担当し、本人は週に約3回電子レンジで温め作業を行っている。
- 手首の骨折が原因で自分で炊飯や温めができない。
- 近くに住む長男が毎食を外食に連れ出している。
- 経管栄養を受けており、介護者が流動食を温めて提供している。
6群の特記事項書き方例
点滴の管理
- ここ数日発熱のため、3日前から一時的に点滴治療を受けている。
- 14日以内に中心静脈ポートを初めて埋め込んだものの、まだ点滴治療は開始していない。
- 入院してからは毎日点滴を続けていますが、これは一時的な措置であり、退院時には終了予定です。
- 入院期間中(14日以内)は点滴を継続していましたが、その治療はもう終わった。
- 栄養補給のために点滴針を留置していますが、現在点滴は行っておらず、必要があればいつでも開始できる。
- 現在、中心静脈ポートを通じて毎日医師の指示で薬剤が投与されている。
- 深刻な貧血に対して、医師の指示で2週間に1回のペースで輸血を行っている。
中心静脈栄養
- 以前は中心静脈ポートやカテーテルを留置していましたが、状態が改善したため、現時点でそれらの再開は計画されていない。
- 現在は栄養が供給されていませんが、必要に応じて始められる準備ができている。
- 医師の指示に従い、看護師が週3回訪問してIVHの挿入部の確認、消毒、ルートとガーゼの交換、点滴数の確認などを行っている。
透析
- 血液透析ではなく、週3回腹膜透析を継続的に受けている。
- 腎不全により、週に2回血液透析を行っている。
ストーマ(人工肛門)
- ストーマを設置し、その管理と交換を自分で行っていますが、人工肛門の管理は看護師には依頼していない。
- 人工肛門を自身で管理しており、14日以内に看護師からの直接的な介助は受けていない。
- 人工肛門のパウチ周りの皮膚がかぶれやすいため、医師の指示で週2回看護師が消毒処置を行っている。
酸素療法
- 在宅で酸素療法を実施しており、家内の人が酸素供給量を調整してる。
- 酸素治療を受けており、2週間ごとに機器の供給業者が点検のため訪問している。
- 呼吸不全の状態にあるものの、家での治療は行わず、半年前から週一で通院し、医師の元で酸素治療を受けている。
- 肺気腫により、安静時の在宅酸素治療をしており、医師の命により訪問看護が2週間に一度酸素供給量の確認と調整をしている。
- 酸素治療において、看護師が週一で酸素の流量や機器の管理を医師の指示のもとで実施している。
レスピレーター(人工呼吸器)
- 睡眠時無呼吸症の治療でCPAP療法を用いており、14日間看護師の管理は受けていない。
- 週一で鼻マスクを用いたNIPPV療法を医師の指示と看護師の管理のもと行っている。
- 睡眠時無呼吸症に対し、CPAP療法を用いており、週二で看護師が機器管理を担当している。
気管切開の処置
- 気管切開は行っていないものの、日に10回程度看護師が喀痰吸引をしている。
- 半年前の気管切開後、気管カニューレの喀痰吸引は週二で訓練を受けた介護職員が医師の指示のもとで行っている。
疼痛の看護
- がん末期の痛みに対しては、病院で内服薬による治療が施されている。
- がん末期の痛みに対し、整形外科医の指示で週一の電気療法が物理療法士によって行われてる。
- 腰痛や関節痛に対する鎮痛注射が医師により実施されている。
- がん末期のペインコントロールとして、病院では週一で鎮痛剤の点滴や注射が施されている。
経管栄養
- 栄養摂取は中心静脈栄養であり、投薬のため胃管が留置されている。
- 経管栄養を行っており、家族が看護師資格を持つことにより、訪問看護なしで常時対応している。
- 胃ろうを造設した上で、栄養剤の注入を全て家族が行い、医師の指示で訪問看護が週二でチューブの状態や挿入部の管理を行ってる。
モニター測定(血圧、心拍、酸素飽和度)
- 医師が自宅訪問で心電図検査を実施した。
- 家族は、自宅での血圧を24時間体制で1時間ごとに測定している。
- 病院では、心拍を測るためのモニタリング装置が設置されている。
- 基礎疾患の病状を理解するために、訪問看護師が医師の指示のもと、24時間血圧の連続測定、ホルダー心電図、24時間の経皮的酸素飽和度測定を14日以内に行った。
- 慢性心不全の患者には、医師の指示に従い、看護師が24時間体制で心電図のモニタリングを行っている。
じょくそうの処置
- じょくそうに対する看護師の処置は調査の14日以内に医師の指示で行われましたが、調査時点で完治しており、追加の処置は必要ない。
- 仙骨部には直径4cmのじょくそうが見られ、家族は消毒軟膏の塗布やガーゼの交換を行っていますが、14日以内に看護師による処置はなかった。
- じょくそうは1ヶ月前に治癒し、医師の処置指示は出ていませんが、再発防止のため訪問看護での外用薬の定期的な塗布が続けられている。
- じょくそうは治癒しているものの、予防のために訪問看護師が医師の指示に基づき週に1回の処置を続けている。
- 仙骨部に直径4cmのじょくそうがある患者に対して、訪問看護師が週2回の処置を医師の指示のもとで実施している。
カテーテル(コンドームカテーテル、留置カテーテル、ウロストーマ等)
- 術後のドレナージを受けている。
- 自己導尿が可能ですが、5日前に医師の指示で看護師が処置を行い、定期受診のたびに処置が予定されている。
- バルーンカテーテルが挿入されている状態で、訪問看護師が週2回の膀胱洗浄を医師の定期的な指示により実施している。
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